痛風とは

 

痛風は尿酸が体の中にたまり、それが結晶となり激しい関節炎を伴う症状になる病気です。

放っておくと激しい関節の痛みを繰り返したり、体に結節が出来たり、腎臓が悪くなったりする重大な病気でもあります。

痛風が起きる前に血液の尿酸値が高い状態が長く続きます。これを高尿酸血症と言います。

放置しておくとある日突然、足の親指の付け根などの関節が赤く腫れ痛み出します。痛みは激烈で、耐え難いほどの痛みを生じます。発作的な痛みなのでそれを痛風発作と呼びます。10日程度で治まり、症状が落ちつきますが多くの場合1年以内にまた発作が起こります。親指の付け根だけでなく、肘、手首、膝などにも起こることもあり、慢性化すると節々が腫れ、手足の曲げ伸ばし等の日常動作に支障がでてきます。

血清尿酸値の高い人は心血管障害や脳血管障害の可能性が他の人より高いことが分かっています。これを防ぐためには尿酸値以外の動脈硬化のリスク因子にも注意する必要があります。

痛風は圧倒的に男性に多いのが特徴で、20歳以降に見られます。女性がかかりにくいのは、女性ホルモンが尿酸の尿中排泄を促すためです。しかし、女性ホルモンの分泌が減少する閉経後は、女性も痛風を発症しやすいので注意が必要です。

患者さんに応じた治療が必要なので、医師に相談し適切な治療を受けましょう。

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高尿酸血症と痛風にはどんな治療をする?

高尿酸血症と痛風にはどんな治療をするのでしょうか。

 

高尿酸血症だからといって、すぐに薬による治療が必要になるわけではありません。

尿酸値が7.0mg/dlを超えている方は、まずは生活習慣を見直しましょう。

 

ただし、次のような方は薬を飲むことがすすめられますので、主治医に相談しましょう。

 

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*1ここでいう合併症とは、腎障害、尿路結石、高血圧、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、糖尿病、メタボリックシンドロームなどです。

 

 

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*2尿酸値6,0mg/dl以下を保つと、体に沈着している尿酸の結晶が溶けだし、

  痛風発作や合併症のリスクが減るといわれています。

 

 

 

 

 

痛風Q&A

 

Q.日常の食事で気をつけることはありますか?

A.食事は一日3食規則正しく摂り、早食いは気をつけましょう。ゆっくりよく噛むことは、食べ過ぎだけでなく、多量のインスリン分泌を防ぎ、結果として尿酸値や血糖値の上昇を抑えることに繋がります。食事のバランスが偏らないようにし、上手に組み合わせて食べましょう。また、高血圧の合併症を予防するためにも塩分は控えるようにしましょう。

 

Q.痛風の食事療法はどのようにすればいいでしょうか?

A.プリン体の多い内臓類を控えて下さい。乾物、干物などは、プリン体含有量が多いので食べ過ぎには注意しましょう。また、牛、豚、鶏などの肉類も過剰にならないようにし、野菜を中心に食べましょう。しかし、極端な食事制限はストレスになり長続きしません。一番大切なことは栄養バランスを考えた適正な食事内容を継続することです。

 

Q.痛みが出るのは親指の付け根だけでないのでしょうか?

A.痛風の発作は、母指の付け根の頻度が一番高いのですが、手や足首、膝関節なども好発部位です。

 

Q.痛風発作が起こってしまったら、どのように対処すればいいでしょうか?

A.温めたり、もんだりせず、患部を心臓よりたかくして冷やしましょう。無理に歩きまわるのも禁物です。

 

Q当院ではどのような治療をしますか?

A.診察にてご相談いただき、血液検査をして尿酸値がどれくらいあるか調べます。痛風になる可能性が高い場合は、医師の指導のもと薬を処方して、その後の経過を診ていきます。気になる方は当院へ一度ご相談下さい。